「海猿」を面白いという奴=映画オンチという風潮
映画好きって何でこんなにエラそうなのか
日本映画についての話が盛り上がっている。
お金を払っているのだから、好きな感想を言う権利が誰しもあると思います。辛辣な意見も目立つけど、みんなホントに映画を愛しているんだなー。
ふと思うのは「良い映画ってなんだろう」ということ。
例えば、好きな映画は?という質問に「海猿」って答えると、なんとなく「バカなんだな、こいつ」って、映画マニアたちはため息を漏らす。
ただ、もともとそのマニアたちに向けて作っていないんだろうから、良いかどうかもわからない。
ちなみに、私も「海猿、泣ける。ウエーイ」側の人間じゃないので、そもそも見ていない。なので、この映画がはたして本当に面白いのかつまらないのかはよく知らない。
大衆は大衆で良いのかもしれない
いわゆる「大衆映画」というものは、悪なのかというと疑問だったりもする。
踊る大走査線とか、三谷幸喜が監督してたり、香取慎吾ちゃんが出ていたりすると、なんとなくダメっていう雰囲気が出ているし、まー、実際に観たらつまらないものが多いと感じる人も多いのだろうけど、(やたらテレビ番組で宣伝するもの嫌悪感=さらにつまらないと言いたくなる理由となる)
一方で、面白いと思う人もいるわけで、そういう人たちを満足させているなら、良い映画なのかもしれない。
映画とはちょっと違う話になっちゃうのだけど、私はかつて作家の石田衣良が好きだった。いまとなってはちょっと恥ずかしい。なんか好きだった自分がダサいのだ。
ただ、私の知り合いに、大手出版社の編集だったおじいちゃんがいて、すでに退職していて70歳なのだけど、彼はとにかく古今東西の本に精通していた。で、私が恥ずかしそうに石田衣良が好きだったことを告白すると、「あれはあれで面白い。若者が何を求めているか、何を考えているかを描いている」みたいなことをペラペラと語り始めた。
これまでおじいちゃんから薦められた本が、どれもマニアックだったり、ベストセラーとはかけ離れたれたものばかりだったから「こんな大衆的なものも読んでたんだ」というのは正直、驚きだった。
というエピソードもあって、私としてはどんな映画でも小説でも大衆的かどうかではなく、「面白そうかつまらなそうかは自分で判断する」ということを実践しているつもり。とはいえ、やっぱり海猿とか三谷幸喜のをわざわざ観ようと思わない。
じゃあ、お前は何が好きなんだ?と言われると困ってしまうのだけど、個人的なベスト3は
うーん、超がつくほど大衆的でもなく、かといってサブカルとも呼べない、中途半端な作品ばかり。なんか私自身の浅さや中途半端さが現れている気がする。
でも、自分が面白いと思うのだから、この作品たちは面白い。それは間違いない。